2024年を振り返る

December 30, 2024

楽しいクリスマスweekはインフルで死んでました、@sanposhihoです。 なんならまだ咳き込んでいます、許すまじ。

これはいわゆる年末振り返り記事です。

OSS (Kubernetes)

昨年のようにDevStatsを確認してみました。今年はコントリビュートの総量で5位でした。(ref)

individual ranking

今年は昨年とは貢献の形が少し変わった一年でした。

KubernetesではPRがマージされるには/lgtm/approveの二種類の承認をもらう必要があります。

Kubernetesのコミュニティには、ReviewerとApproverという二つの役職が存在します。どちらもある程度貢献を積んで要件を満たした人がなれる役職です。ざっくり言うと、

  • Reviewer: PRをレビューして/lgtmを付ける人。ただ、KubernetesのGitHub Organizationのメンバーであれば/lgtmは誰でも付けれる、つまりReviewerの特権と言うわけではない。SIGの担当のエリアが変更されたPRが作成された時に、Reviewerの中から2人選ばれてレビューに自動アサインされる。
  • Approver: PRをレビューして最終的に/approveを付ける人。/approve/lgtmと違ってApproverの特権。簡単なPRに関しては/lgtm /approveをApproverが同時につけちゃう場合もある。

KubernetesのGitHub Organizationに入るのはそれほど難しくなく、入っている人(いわゆるmember)はかなり多いです。なので、なんかよく分からん人がSchedulerのPRを/lgtmしていることもたまにあります、あれは何。

この記事の後半に大体書いたのですが、今年の前半SIG-Schedulingはかなりレビュワー不足に悩んでいました。 SIG-Schedulingでは一人のApproverによる/lgtm /approve同時スタンプをできるだけ避け、どのPRも二人のレビューがつくようにする、というルールがあります。 ただ、この時期/lgtmを付けてくれる人も少なければ、Approverも少ない人間にレビューが集中していました。

大体のPRは僕かAldo(※ Kueue等他のプロジェクトもやってるので多忙)によってレビューされていましたが、当然回り切りません。 また、僕によって作成されたPRもかなり多く、それらは特にレビュー待ちで詰まってしまうような状態になっていました。(僕がレビューの頭数に入れないため)

それを鑑みて、今年は途中からはできるだけ分かりやすい形でタスクをIssueの形に落として、他の人に実装をお願いし、自分はレビューに回ると言う動きをしていました。 自分でやった方が早いと思うタスクは自分でやらない方が格段に早いのです。

また、夏あたりにGoogleが複数人のコントリビューターを新たにSIG-Schedulingに投入してくれ、現在は議論や実装やレビューがかなりスムーズに進むようになっています、まじ感謝。 全ての僕のタスクを極端に他の人に投げまくる必要もなくなり、行動がかなり取りやすくなりました。 彼らがApproverになるのも近い未来だと思うので、そうなるとグッと負担も減っていきそうです。来年が楽しみ。

今年はずっとQueueingHintの開発をしていました。書いたブログ記事も公開されたので気になる方は是非。

会社 / 登壇

今年はメルカリからTetrateへの転職をしました。 新しい環境で初めは慣れるのに苦労しましたが、数ヶ月かけてゆっくりと慣れていきました。

サービスメッシュ自体が僕にとっては目新しいエリアで、勉強することも多く、開発を日々楽しめていると思います。

オープンソース的には弊社が中心となって開発をしているEnvoy gatewayに少しだけ関わっています。 envoy自体の勉強にもなるのですごく良いです。

新しい会社でもいくつかカンファレンスに参加しました。(そう言えば参加記というものを書かない人間になってしまった)

まず、8月にKubeday Japan 2024にSpeakerとして参加しました。 A Tale of Two Plugins: Safely Extending the Kubernetes Scheduler with WebAssemblyという題でkube-scheduler-wasm-extensionの話をしました。 イベント自体もかなり盛り上がっており、色々な人と交流できたので楽しめました。

Tetrate.ioが書いた札を初めて持った

[pic: Tetrate.ioが書いた札を初めて持った]

10月に同僚がChairをやっているKubeday Australia 2024にも同じセッションを使いまわして登壇しました。メルボルンを初めて訪れたのですが、いい街すぎ。なんとか移住できませんかね?

去年ウェリントンで行われたCloud Native Summitで知り合った友達たちと再会できたのも良かったです。

友達(同僚)が司会してる

[pic: 友達(同僚)が司会してる]

メルボルンのふとしたらでかい公園あるの好き

[pic: メルボルンのふとしたらでかい公園あるの好き]

11月はKubecon NA 2024で例年通りSIG-SchedulingのメンテナセッションのSpeakerを務めました。 今までSlack越しにしか知らなかった多くの同僚と知り合えたり、メンテナと親睦を含めたり、来ている他の日本人と交流したりと濃い1週間でした。ソルトレイクシティは何もない街で観光的には暇でしたが、安全を感じられるのんびりとしたいい街でした。

Kubecon NAの会場

[pic: Kubecon NAの会場]

また、スポンサーブースにも度々立っており、あんまりどう振る舞えば正解なのか分からないのでただ色々雑談していました。なんか英語力とかプロダクトへの理解力とかの根本的な大きな差が色々あり、同僚はスラスラ〜とカジュアルに製品紹介して色々質問に答えたりしてるのを見て、なるほど(難)となりました。 あと、Kubeconのスポンサーブースに立つ側になるというのは実はレアな体験なんじゃないか?

英語

外資系の企業に入ってさぞ伸びたであろう英語力ですが、実際は現状維持、もしくは落ち気味かもしれないです(主にspeaking/listening)。

前職でも現職でも完全リモートワークで、英語を喋るのは会議の時くらいです。そして、前職よりも会議の頻度が減ったので、英語力が落ちるのは自然かもしれないです…

例年通り今年もKubecon NAを訪れ、色々な人と喋ろうとすると、英語が出てこないし聞き取れないしで「去年こんなに苦労してたっけ…」と言う感じでした。 気合を入れ直して英語の勉強は頑張りなおしたいですね。

オンライン英会話は引き続き続けていて、一生カランメソッドをやっています。 ここまで数年間カランメソッドしか勝たん、と思っていたのですが、前述の事情があるので、英語を自発的に組み立てて喋る機会を増やすためにもう少し別のレッスンもとった方がいいかも、とも思っています。

リスニングは、前まではTEDを見たりとかしていたのですが、面白さを感じず辞めてしまいました。 最近は、海外のYouTuberの動画を見たり、海外VTuberの雑談を垂れ流したりとかしています。僕の今のおすすめは:

ただ、TEDはいろんなアクセントの人の英語を初見理解するトレーニングになっていた部分があった気がしています。上記のように見るチャンネルを固定をしてしまうと、そこが弱い

その他のこと

今年は3月に結婚をしたのですが、もともと同棲していたので、あまり生活的には大きな変化はありませんでした。

今年は夏あたりからテニスを始めました。もともと学生時代にちょっとだけやっていたため、感覚を取り戻すのが大変でしたが、今のところかなり楽しんで続けています。 今まで、幾千のジムを渡り歩き、ウォーキング/ランニングなんて続くわけもなく、といった感じだった僕にしてはかなり続いている運動習慣です。来年もちゃんと続けてますように。

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